花屋の前を素通りした。
私は又引き返した。
ハイビスカスの真っ赤な花が眩しかった。
そうだ!!
手作りの貴石のアルバム作りも今日で三週間だから一つ季節の花でも添えようかと
決めて店先に立った私。
私はその花を抱いて家路を急いだ。
ハイビスカスは三つ満開の花を咲かせている。
でもでも、三つとも間隔がバラバラで離れすぎている。
写真になったらおそらく満足しないだろうと思いながらも、私は
右腕にしっかりとハイビスカスを抱えてベランダの前の広い庭園に入った。
私がレンズを覗き始めると、そよ風が私の肌に伝わってきた。
その時三つとも離れ離れになっていたはずのハイビスカスの花が、まるで子供たち
が大笑いでもしているかのように、肩を並べた一瞬を私は逃さなかった。
これは奇跡だ奇跡だと、心の中で吼えながら
私はそのときの状況を写真や文章であらゆる角度から試行錯誤してこのアルバム
に加えた。その最後の写真でもあるハイビスカスの花は、この100頁以上のアルバム
を一層輝かしてくれた。
次の日の朝窓を開けて見ると、ハイビスカスの花たちは寂しい終わりを告げていた。
ハイビスカスの花よ、短い命だったけど、
また明日になれば可愛いつぼみの子供たちが、
可憐なお花を咲かせてくれるからね。
私の癒しのアルバムもおかげさまで一層美しく仕上がりました。
有り難う 梅雨明けに元気をくれた
花たちよ
7月 2日
,
|