お正月帰省してまだ一ヶ月も過ぎていないのに、今回はお仕事を頂いて六日間
鹿児島に滞在する事になりました。
鹿児島の自宅を目の前にして私は関係者とホテルに宿を取った。
翌朝ホテルを出た私たちは散歩がてら
町中心まで歩く事にした。
ここ鹿児島市も食料品衣料品、そして服飾雑貨の小物などの輸入品が目に余
るほど多いと言う現状に驚かされる。私の心の中で複雑極まれない感情が噴
出してきた。
私たちの隣席にいらした奥様たちに私のファッションを褒めて頂きましたので、
「今日はお買い物ですか。」とお声をかけてみた。
「若いころ着ておりました日本製のしっかりした服を探しにきましたけど、何処を
探しても満足する服がなくて今困っているところなんですよ。」
「都会の方はいいですね羨ましいです。」
●「今は全国何処も輸入物の山だと言われております。
奥様方がおっしゃいますように私たちの若いころは、この商店街にも日本製の
服が多種多様ございましたよね。
今のこの厳しい社会の流れに私たちも歩調していかなくてはいけないのでしょう
かね。」
「確かにそちら様がおっしゃるように世の中随分変わりましたね。」
「そのお洒落なサングラスもその暖かそうなロングベストも、外国か東京で買わ
れたのですか。この辺では見かけない素敵な方ですね。皆さん東京の方ですか。」
●「今ここにいらっしゃる方は東京の方もいらっしゃいますが、これからいらっしゃ
る方がたは前から私を応援して下さっている方がたなんですよ。
それにしては皆様方は自然体で素敵ですね。
それに薩摩おごじょの鏡みたいな方がたに見えますよ。
もしお暇がございましたらこの広いお席においでなりませんか。間もなく私のトーク
が始まります。」
「有り難うございます 恥ずかしいですけどじゃお邪魔致します。」
●「ご家族の皆様お元気ですか。」
「えぇお蔭様で元気しております有り難うございます。」
第二章へと続く
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