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 ポンチャン.com   
  

薩摩おごじょ


   第五章 

  
 私らしく生きよう 
             
「昨日も今日も素敵な格好をしていらっしゃいますが、東京で色々な職種の
 
方とお会いなさっているとお聞きいたしましたか゛いつもファッションには気を使わ
 
れますか。」
 
●「そうですね。私は子供の頃からお洒落さ

んと言われておりましたので、大人になった

今はその日に会う相手の雰囲気に出来るだけ

近づけるように致しますが、やはり自分の個性は

しっかりと持ち続けて、赤のスーツを着たり又白の

スーツにしたりとTPOに応じて使い分けますが、

人間ですからルンルンな気持ちになった時には、

総シルクのカラフルなロングのワンピースにして

見たり陽気な気分で町を闊歩いたします。出来る

だけ女性の魅力を引き出す優しいお色目とデザ

インに気配りをしたり致しますが、もっとも神経を

使いますのは自分が着用しょうとしている服の隣

の色との明暗ですね。すなわち色彩のコントラスト

ですね。
 
この対比があまりにもかけ離れていますと目立ちますが、やはり大人のファッショ
 
ンの場合は若い時とは違ってこの対比にも気配りをしたいですね。そして出来るだけ

カラフルのお洋服のときには、いい質感の物を身に付けたいという希望はありますね。
 
それからこの年齢で今も高いハイヒールを履いておりますが、長く履きますと疲
 
れますので場所と用途を考えて履くようにしております。高い靴は確かにファッション

の全体をエレガントにしてくれて素敵です。そしてお洋服、バッグ、靴、お帽子と

全て二色でコーディネートをしたいのですが、なかなかそう簡単には行きませんの

でつい三色になってしまいます。それからお恥ずかしいのですがいつまでも純な

心をどこかに隠し持ち続けたいと言う気持ちがありますので、コーデネートの

最後にバッグの形で優しさを出して見たり、それにバックの中には必ず香り袋を

入れております。(写真下に会話は続く)


高級バッグ
 

或いはスカーフの結び方を色々と工夫をしたりしてと、出かけるまでそれはそれは
 
時間がかかりますが私は苦になりません。
 
それから私はバッグの中に必ずカメラを入れておりますから、写真でコーディネー
 
トのチェックを致します。写真と言うのは嘘をつきませんので、その日の精神的な

部分も映し出されますね。それでいつまでも満足という事がありませんで毎回

お勉強なんですよ。」
 
「バックの中身まで心を使われるのですか。」
 
●「はいそれが私には苦痛を感じませんね。それから若いころ見たあの洋画に出て
 
くる女優さんのファッションに今なお興味がございます。」
 
「ご姉妹は確か三人でしたね 皆さんお洒落さんですか。」
 
●「姉はモノトーンですね 妹はハワイの海辺ガ似合うような女性です。」
 
「姉妹でも性格が違うようにファッションの好みも違うのですね。」
 
●「私事でおこがましいのですけど、ある有名な銀座の老舗なんですけどね、い
 
つも暖かくお迎え下さいまして感謝しております。何人かで行く時は窓際に

腰掛けるのは気持の抵抗はないのですけど、それが一人の時は窓際に

腰掛けるのはメイン通りから丸見えですから、恥ずかしくってついあの

少女のときの私に戻るんです私って変ですね。それで済みませんが

あの一番隅っこの隅っこのお席にお願いしますと言いますと私の身勝手を

心よく受け止めて下さいます。」
 
「そう言いますと地元にいらっしゃるころの新聞を見たのですが、靜と動のアンバ
 
ランスが魅力と書いてありましたね。薩摩の古い教育を持ち合わせていらっしゃる

ように見えますね。」
 
「本当に見本のようなの薩摩おごじょですね。それに心は明治時代のお母さん

のような方ですね。東京に行かれて随分人間関係で心の葛藤があったのでは

ないでしょうか。」
 
●「それは言えますね その都度お勉強ですね。
 
それから鹿児島の知り合いの皆さんが年に何回か東京にいらした時の私は、
 
まるで別人のように喜びすぎて、銀座の夜を満喫して、そして皆さんとホテル
 
に泊まります。そしてホテルに帰ってお土産を頂く時は嬉しい夜のひと時です。
 
ここでお土産の話のついでですが人様にお土産を差し上げると言う事は、

私たちの地元ではそれが当たり前ですけど、これは大都会では良く考えて

差し上げませんとご迷惑な時もございますね。」
 
「私たちは人様に久し振りに逢った時やお世話になった恩人には、男女関係な
 
く必ず手土産を持って行きますものね。」
 
「でも都会ではふるさとの義理人情は少し控えたほうがいいですね。それに企業
 
などの個人には差し上げないほうが賢明ですね。」
 
●「そうなんですけどね性格はどうする事も出来なくて、ちょっと優しい言葉に喜ん
 
で手土産を持っていくのよと大阪の知り合いも言いましたね。」
 
「分かりますよ.。その気持ちそんな時は異性なんて関係ないですものね。」
 
「全然関係ないですよ。要するに答えは感謝とお人よしですね。」
 
●「薩摩人は純粋に感謝の心が深いですからね。」
 
「感謝や恩は心に持ち続けてお互いに楽しい人生を過ごしたいですね。」
 
●「それが一番ですね。」
 
 
 
 







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     エッセイ集目次

1 私の日常生活

2、薩摩おごじょ

3、国内の旅


4、海外の旅

5、自転車日本縦断の旅

6、普賢岳の千羽鶴

7、阪神淡路大震災

8、私の服飾観


9、命が延びる食生活

10、思い出は霧に包まれて

11、世界で一番大好きな


12、高隈山 戦争


13、松竹梅 一本松