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薩摩おごじょ
    

第三章  古き日本の心


 

「ここのケーキセットは本当に美味しいでした。」

「シルクは本当にそんなに体に良いのですか。それとこんなに寒いですと家では

どのような格好をされていらっしゃるのですか。」


●「家でくつろぐ時はですねシルクのパジャマの下に冷えないようにシルクの腹

巻きをして、そして自分で誂えました結構しっかりした生地のベロアのガウンなん

ですけど生地にレーヨンが入っておりますから羽織るととても軽いですよ。

勿論シルクのソックスを履きそれに首には昼夜関係なく、シルクとか大判の派手

なタオルを巻いております。今年はとくに寒く感じますので途中からラム毛のロング

ベストを買いました。このロングベストがコートの下にも重ねられますからとても

重宝しております。」

「そちら様が腹巻ですかゥゥゥゥーなんだか似合わない感じがいたしますね。

お話を聞いただけでも完全武装で暖かそうですね。」


●「いやいやまだあるんですよ 帽子好きの私が帽子を被らないとさびしいです。」

「それはミンクですか。」

「いやいやそれはラビットのウサギちゃんです。」

「皆笑っていらっしゃいますね 楽しくお話をなさるので皆な吸い込まれるとお隣

の奥さんが言ってますよ。」

「それからシルクとかレーヨンはそんなに体にいいのですか。」

「シルクは値段が高いですよね。」


●「それは考え方だと思いますよ長い目で見ますと安い買い物だと思います。

お値段は重さにもよりますがシルクは手洗いで優しく優しく包み込むようにして

洗って、そして柔軟剤をしてから裏返しにして陰干しいたします

そのほうが長持ち致しますしそれに経済的なんです、それにシルクは人間の肌

と同じ蛋白質で、それに18種類のアミノ酸で構成されているそうです。

私がシルクを好むのは地球上のあらゆる生命もアミノ酸が作り出している蛋白

質だそうです。それに私たちの体の中ではアミノ酸が10種類しか合成されない

という事です。ですから私は直接肌に触れる物は出来るだけシルクにしたいと思

っております。」

「聞けば聞くほどシルクのよさが分かりました。それに大事に洗っていらっしゃる

ので長持ちしますから安い買い物ですね。」


●「これから私たちは年齢を重ねる度に免疫力が低下してきますので、そのた

めにコラーゲンやヒヤルロン酸などといったサプリメントに頼りたくなりますね。

出来るだけ体にいい食材を選び食事から健康を維持したいと思いますね。」  

「もう一つお聞きしてもよろしいでしょうか。あのレーヨンとはどのような生地なん

ですか。」


●「難しい工程は私にも分かりませんけど人間が科学で作ったシルクに一番近

い製品だとお考えになればよろしいかと思います。」

「私もご質問なんですけど首に昼夜関係なく、シルクとかタオルを巻いていらっし

ゃるのは何か健康によろしいのですか。」


●「ハイある町に病気知らずのお婆ちゃんがいらっしゃるそうです。

そのお婆ちゃんが一年中首にタオルを巻いていらっしゃるそうですよ。首を冷や

すと病気の始まりだと口癖だそうです。私もそれを聞いてから首を冷やさないよう

に心がけております。」

「中高年になりますとだんだんと皮膚も弾力がなくなり、衰えてひ弱な感じになり

ますから、私もそのお婆ちゃんの真似をしたいと思います。今日は本当に為に

なるお話を聞いて嬉しいですね。」

「首を見たら年齢が分かるといいますね。」


●「間もなく花粉症の季節になりますね。厄介な花粉症の研究報告なども発表

されたと言う事ですので、お子さんたちをお大事になさってくださいませね。

そして古き日本の心を持ち合わせている薩摩おごじょの皆様は、ご主人様から

二度惚れされるようにどうぞお互いにがんばりましょうね。」

「いやーーそれはご勘弁してください。」

「皆さんリラックスしてくださいね。」

「私はもう75を越しましたけど今からでも、大きな大輪の花を咲かせましょうか

ね。皆さんおかしいですか本音か嘘か自分でも分かりませんが、

今日は先生の話をじっと聞きながら顔もじっと見ていましたので、それは忙しか

ったです。でもケーキも美味しかったですね。」

「皆さん大笑いですね。」

「○○さんは頭にほっ被りして好きな花畑で旦那さんの事をブツブツ言いながら

夜はカラオケに歌を歌いに行き、今ばやりの短いドレスを着て上手な歌を私た

ちに聞かせてくださいよ。この人はとても気立てのいいしっかりした薩摩おごじょ

の見本のような人なんですよ。」

「分かり過ぎました先生方あらみんな先生になりましたかね。あはははは。」

「私は主人に二度惚れされたくって50年近く文句も言わずに、ただせっせと働

いて来ましたけど朝歯磨きをしておりますと、こらーはよー働かんかとうるさいの

で私初めて言い返しましたら驚いた弾みで、こけまして女は黙れと言うのですよ。

こんな事では二度惚れは夢で終りますかね。

              日は暮れて又お天道様が顔をだし、

              又日が暮れて暁を眺める乙女かな。



●「哀しくもか弱い女心の歌ですね。」

「私もですけど二度惚れなんてうんざりですね。あんまりうるさく言うので文句を

言いましたら 女はおとなしく俺について来いと言うのですよ。付いてきてダイヤ

でも買ってくれるわけないでしょうーーといい返しますと、ダイヤより牛が品評会

に合格したじゃないか。お前は黙れは可愛いが あんたも黙ればよか男だがね。」

「鹿児島の旦那さんたちみんな親戚ですかね。」

「おとなしい奥さんたちも大笑いですね これは笑いがとまらないですよ。」

「皆さん先輩の方がた私結婚五ヶ月目です。恋愛と結婚は随分違いますね

もう私別れてもいいでしょうか。」

「可愛い人ね 何歳ですか。」

「はい18になったばかりです。」

「今は駄目駄目よ もう少し頑張りなさいよ応援するからね。」

「先生私主人を愛して愛しております 主人に逢いたいのでもう帰ってもいいで

すか、場を盛り上げられなくて済みません。」

「可愛い人だね まだ高校生みたいだね 気をつけてね。」


●「楽しいところで場が盛り上がりましたのでご馳走様でした。」

 



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薩摩おごじょ 目次

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     エッセイ集目次

1 私の日常生活

2、薩摩おごじょ

3、国内の旅


4、海外の旅

5、自転車日本縦断の旅

6、普賢岳の千羽鶴

7、阪神淡路大震災

8、私の服飾観


9、命が延びる食生活

10、思い出は霧に包まれて

11、世界で一番大好きな


12、高隈山 戦争


13、松竹梅 一本松